「ヘーゲル・大人のなりかた」を読んだ

西 研さんという人が,ヘーゲルさんという哲学者の著作、文章を元にこの人の考え、思想について述べる本。

中心となる話は、精神の成長について. 成長といっても一個人の話ではあんまりなくて、人間としての精神、理性とか社会との共同性とかについての話.

個々人の話から始まり、家族、社会、国家と大きくなり,それらのなかで分離、対立、和解を繰り返しながら広がり続けていく精神についての考察.

ヘーゲルさんという人が生きた時代背景(フランス革命とかそのへん)が考えに結構入っていて、そこから現代にまで繋がってくる考え方も結構あった。

ヘーゲルさんとしては、最終的には国家が頂点にたつような社会のあり方を示したみたい.

第6章、終章で、これらをもとにした現代を生きる著者の考えが書いてある。個人的にはこの章が面白かった。

個々人の精神と共同体のイデオロギーという考えがあって、これをどう和解していくかって感じのことが書いてあった(と思う)。

過去に生きた人の考えがあって、それをどう咀嚼して現在を生きていくか、みたいなことを考えられるの面白いなぁと思う。

結構難しかったけど良い本だった

今月は6冊読めた.